ホストごとにスコープを登録しているが、同一の障害アラートで同時に深刻度を上昇させたい
複数のスコープで共通の要素により深刻度を変化させたい場合の具体例を記載します。
今回は 2 つのホストについてそれぞれのスコープで監視している想定で設定します。
設定のポイント
各スコープにて属性を設定し、ルールのイベント設定で対象スコープを条件指定します。
スコープ
各スコープ内の「設定」タブで下記のように属性を追加します。
- 属性
アラート
:値ルーター異常
ルール
イベントの設定で、「イベント(対象スコープを条件指定)」を行います。
スコープ条件で「直接指定」を選択し、以下の通り指定します。
- スコープ属性の
アラート
がルーター異常
と一致するスコープ
受信スロットの作成
受信スロットを作成します。
画面横のメニューから「受信スロット」をクリックし、画面右上の「+」ボタンをクリックします。
ダイアログが表示されるため、以下の通り入力します。
- Webhook を選択します
- 任意の表示名を入力します
- 保存をクリックします
受信スロットが作成され、一覧に表示されます。
表示名をクリックして受信スロットの詳細画面に遷移し、監視システムと連携するための URL を取得します。
スコープの作成
スコープを作成します。
今回は、2 つのホストを監視している想定でのため、スコープを 2 つ作成します。
画面横のメニューから「スコープ」をクリックし、画面右上の「+」ボタンをクリックします。
ダイアログが表示されるため、以下の通り入力します。
- 任意の表示名を入力します
- 警戒判定閾値に任意の数値を設定します
- 障害判定閾値に任意の数値を設定します
- 必要に応じて「深刻度自動復旧の有効化」にチェックを入れ、復旧時間を指定します
- 保存をクリックします
同様に、もう 1 つのスコープも作成します。
スコープ一覧画面に 2 つスコープができたことを確認します。
属性の設定
作成したスコープの表示名をクリックし、スコープの詳細画面を表示します。
「設定」タブをクリックし、「属性」の右端にある「+」をクリックします。
ダイアログが表示されるため、以下の通り入力します。
- 任意の属性の名前を入力します
- 名前に対応する任意の値を入力します
- 保存ボタンをクリックします
同様に、もう 1 つのスコープも同じ属性を設定します。
ルールの作成
ルールを作成します。
画面横のメニューから「ルール」をクリックし、画面右上の「+」ボタンをクリックします。
ダイアログが表示されるため、以下の通り入力します。
- 任意の表示名を入力します
- 最初に作成した受信スロットを選択します
処理フローの設定
「処理フロー」の「+」をクリックします。
ダイアログが表示されるため、「フィールドを文字列比較する」を選択し、作成ボタンをクリックします。
処理フローの編集画面が表示されるため、以下の通り入力します1。
- プルダウンより
message.content.data.router
と入力します NG
と入力します- 「と等しい」を選択します
イベントの設定
「イベント(対象スコープを条件指定)」の「+」をクリックします。
ダイアログが表示されるため、「直接指定」を選択し作成ボタンをクリックします。
「スコープ」の「+」をクリックします。
ダイアログが表示されるため、「直接指定」を選択し作成ボタンをクリックします。
イベントの編集画面が表示されるため、以下の通り入力します2。
ルール作成画面を一番下までスクロールし保存ボタンをクリックします。
アクションの作成
アクションを作成します。
画面横のメニューから「アクション」をクリックし、画面右上の「メール」ボタンをクリックします。
ダイアログが表示されるため、以下の通り入力します。
- 任意の表示名を入力します
- メール送信先の名前とメールアドレスを入力します
- 送信するメールの件名を入力します
- 送信するメールの本文を入力します
- 保存ボタンをクリックします
通知内容の設定については、Kompira AlertHub 基本マニュアル > 設定の流れ > アクションの作成 > 通知内容の設定 を参照してください。
トリガーの作成
トリガーを作成します。
トリガーは、両方のスコープにおいて設定が必要です。
画面横のメニューから「スコープ」をクリックし、スコープの作成 で作成したスコープをクリックします。
スコープの詳細画面に遷移するため、「トリガー」タブをクリックし、画面右端の「+」をクリックします。
ダイアログが表示されるため、任意の表示名を入力します。
実行条件の設定
「実行条件」の「+」をクリックします。
ダイアログが表示されるため、「スコープステータスを指定値と比較する」を選択し、作成ボタンをクリックします。
実行条件の編集画面が表示されるため、以下の通り入力します3。
- プルダウンより「障害」を選択します
- プルダウンより「と等しい」を選択します
再度、「実行条件」の「+」をクリックします。
「イベントの深刻度名を指定値と比較する」を選択し、作成ボタンをクリックします。
実行条件の編集画面が表示されるため、以下の通り入力します3。
- イベントの設定 で指定した深刻度名と同じ名前を入力します
- プルダウンより「と等しい」を選択します
画面を下にスクロールし「実行」にて アクションの作成 で作成したアクションを選択し、保存ボタンをクリックします。
同様に、もう 1 つのスコープもトリガーを設定します。
以上で、AlertHub 上の設定は終了です。
動作確認
動作確認を行います。
実際に受信したアラートのリクエストボディにおいて、router
の項目が NG
となっていた場合、両方のスコープでイベントが発生しアクションが実行されました。
アクション送信先のメールでも、両方のアクションの内容を確認できました。
今回は、受信するアラートのリクエストボディに router
という項目がある想定で、その値が NG
となった場合にイベントが発生するように設定しています。
属性の アラート
に router 異常
を設定している全てのスコープをイベントの対象とし、障害閾値の 5
まで深刻度を上げる設定です。
イベントの設定 で、深刻度名 router error
を指定しスコープステータスが「障害」となるように設定しているため、両方の要素が揃って初めてアクションが発生するよう設定しています。